応援ありがとうございました!

――2016年シーズン、最終戦となったエリエールレディスオープンを終えて率直な感想は。


比嘉真美子(以下比嘉)
「もっと試合をやりたかった!」です。終盤の5試合で4回トップテンに入ることができて、特に最後のエリエールレディスオープンではあと1打で優勝、という戦いができたので、あと2、3試合あればもっと成長できたのではないかという気持ちでした。


 
――前半戦から中盤までは苦しい戦いでしたが、その疲弊感はなかったのですか。


比嘉 肉体的な疲れは、まったくありませんでした。でもこれは、前半から中盤にかけて予選落ちが続いたからだと思うのです。
予選落ちということは、皆より1日2日ラウンドが少ないわけですから。
富士通レディースからの5試合のうち、マスターズGCレディースを除いた4試合で上位争いをしても全然疲れなかった。
もちろん気持ちが上向きで疲れを感じなかったこともありますが。

 

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――前回、お話を聞いたのがちょうど富士通レディースの前でしたが、QTも視野に入れているかとの質問に"優勝するつもりで戦っているから考えていない!"との答えでした。
そして見事に賞金シードを獲得しましたね。何かきっかけはあったのでしょうか。


比嘉 この1年はずっと成長を感じられていて、結果につながらない苦しい時期はあったけれど、マンシングウェアレディース東海クラシックで4位タイになり、久しぶりに優勝を目指せるポジションで、優勝争いの雰囲気を味わえたことはとてもいい経験になりました。
いいゴルフができたことがいいモチベーションにつながって、富士通レディース以降にもつながったのかなと思います。

 
 試合中は、明日のことを考える余裕もなくて、今日をただ一生懸命戦っているだけだったけれど、ホテルに帰った後、ふとしたときにシード権のことを考えてしまうことはありました。プレッシャーは当然ありましたが、終盤戦で毎試合毎試合、結果につなげられたことが自信になっていったという状況でした。

 
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――プロになって5年目のシーズンが終了しました。ツアーにも少しずつ年下の選手が増えてきましたね。
後輩とラウンドすると特に成長を実感することも多いのではないでしょうか。


比嘉 先日、同期の渡邉彩香さん、辻梨恵さんと一緒に食事をしたのですが、3人ともルーキーのころから落ち着いていたというか、おっとりしていたというか......(笑)。
ですから特に、今年デビューした後輩たちが若さはじけて見えるのもありますね。

 
――例えばコースマネジメントなど、経験を積んだからこそ分かることもあるのでは。


比嘉 コースマネジメントは毎年変化していると思います。どんなホールでもドライバーを持つ! という攻め方はもうしませんね(笑)。


 
――体のコンディション作りはいかがですか。


比嘉 プロになったばかりのころは意識していませんでしたが、今、もっと勉強したいと思っていることの一つです。
私は23歳ですが、今きちんと体を整えていくことが、20代後半になったときに差となって出てくると思うからです。
先ほどもお話ししたとおり、2016年は前半で予選落ちも多かったので終盤戦でもあまり疲れを感じなかったのですが、3日目、4日目と戦っていてもシーズンを通して大きなコンディションの変動がなければ、後半戦、試合を重ねていってもいいプレーができると思うし、結果として表れると思うのです。
 
 私は今"リズム"を大切にしています。スイングのリズムだけでなく、歩くリズムもそうですし、例えばウォーミングアップを始めてから練習を終えるまでのリズムもそう。
毎日の生活の中で"自分のリズムで過ごす"ことを、このオフから考えていきたいと思っています。


 
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――さて、今シーズンオフの話が出ましたが、オフはどのように過ごしますか。

比嘉 まずは姉の結婚式があるので、フランスへ行きます。

 
――それは楽しみですね!

比嘉 でも、観光などの予定もなく、式に出席したらすぐに帰国して沖縄でトレーニングを始めます。
せっかくだからいろいろなところを見てみたい気持ちもあるのですが、シーズンオフにやるべきことがたくさんあるので、一刻も早く帰りたい気持ちのほうが強かったです。
1月いっぱいは地元でトレーニングをして、2月は昨年と同じく湯原信光さんの合宿に参加させていただきます。
 
トレーニングは1年間コンスタントに成績を残していくために、体調の好不調の波を少なくするトレーニングをテーマに考えています。
ルーキーのころよりもトレーニングをしっかり行うようになって要領よくシーズンを過ごせるようになってきたと思うのです。
ルーキーイヤーのほうが成績としてはよかったけど、2016年の終盤戦を考えると、ゴルフ自体の底上げはされている。
来シーズン、またいいポジションで戦ったときに、実力、集中力、体力を発揮できるように、と思っています。
 
 体のことでいえば、食事についてもこのオフでもっと勉強したい。今はとにかくトレーナーさんから教えていただいたことを実践しているだけですが......。
1月中は沖縄で過ごすので、母に甘えながら(笑)、内側からの体づくりも取り組んでいきたいです。

 
――技術的にはこのオフに取り組みたいテーマはありますか。


比嘉 コントロールショットの精度を上げていきたいです。
ショットに関してはレベルアップしたい。フルショット、スリークォーター、高い球、低い球......。
ショットの精度が上がれば、コースマネジメントに自信を持てるようになるし、攻め方の幅も広がりますから。
また、あまり調子がよくないときにもスコアをまとめることができるようになる。
合宿には湯原さんをはじめとする大先輩もそうですが、大堀裕次郎選手のような同年代の男子もいるので、他の選手の皆さんのいろいろな球筋が見られてすごく楽しいです。
刺激になりますし、遊び感覚で引き出しを増やしていければと思っています。


 
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――2016年終盤の活躍から、来季はぜひ優勝をと期待しています。


比嘉 終盤戦でいい戦いができましたが、最終戦ではあと1打で優勝に届きませんでした。この1打の重みが来季以降の私にとって大きな意味があると思っています。
2016年の終盤、今日という日を一生懸命戦いました。目の前の1日1打という小さい単位を大切にすることで、目の前の試合で優勝するという目標に、そしてその先の賞金女王、賞金総額1億円超えといった目標に、つながっていけばいいなと思います。


 
――終盤戦では優勝争いということもあり、久しぶりに記者会見場に呼ばれました。
そういう場面でも優勝争いの緊張感を思い出したのではないでしょうか。


比嘉 記者会見やカコミ取材はトッププレーヤーの宿命ですから、仕事の一つとして当たり前になればいいなと思います。 
 取材やギャラリー、ファンの皆さんから、よく"復活"という言葉をかけていただいたのですが、私自身では"復活"という言葉は優勝してからだと思っています。それに元のレベルに"復活"するのではなく、これまでの不調の経験を得た上で、プロゴルファーとしても人としても"進化"して帰ってきたな、と思ってもらいたい。
まずはこのオフでしっかりトレーニングと練習とコンディションづくりの勉強をして、5年間のプロ生活、いいことも悪いこともフィードバックしていきたいです。

 
――終盤戦からはキャディをお姉さんのフィアンセであるフロリアン・ロドリゲスさんが務めました。
中盤戦ではゴルフ経験のほとんどないお姉さんがキャディを務めることも多かったですね。


比嘉 やはり家族ならではの信頼感は大きいです。もちろん、フローはずっと世界中で申ジエさんや横峯さくらさんのキャディを務めてきたこともあるので、プロキャディとして信頼できる仕事をしてくれますが、姉にキャディを頼むことが多かったのも家族ならではの信頼感ですね。
来季もフローがキャディを務めてくれますし、姉が帯同して身のまわりのことを手伝ってくれますので、文字どおり"家族一丸となって"戦います(笑)

 
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――最後になりましたが、応援してくれるファンの皆さんにひとこと。


比嘉 私を応援してくださる方は、皆さん家族のように接してくださるのが本当にうれしいんです。
成績不振で苦しいときにも"今度、地元においしいものを食べにおいで!"なんて声をかけてくださって。
全力でサポートしてくれる家族もそうですし、ツアーデビューする前にお世話になっていた北九州の皆さんも、そして温かいファンの皆さんも。
 
私は本当に周りの人に恵まれているなと思います。
2016年も応援ありがとうございました。

 
 エリエールレディスオープンでは勝てませんでしたが"感動したよ"と笑顔で言ってくださるのを聞くと、ゴルフができていることがうれしくなります。
来季も皆さんに笑顔になっていただけるように頑張ります!


 
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